
忘れてはいけないこと
風化させてはいけないことがある。
520名もの犠牲者を出した
日本航空123便墜落事故から今日で30年。
群馬県上野村 御巣鷹の尾根では
早朝から遺族の方々が慰霊登山をしている。
その慰霊登山もここ数年は
遺族の方以外にも登山者が増えているようだ。
非常に良いことだと思う。
事故当時 友人がレスキュー隊に所属しており
事故の翌日早朝からヘリで現場に急行し
救助に当たった時のその絶望的惨状を
事故後数年経ってから聞いたことがある。
その現場の話を聞いてから
毎年8月12日は黙祷を捧げるようにしている。
テレビのニュースで映し出される
慰霊登山の様子
「昇魂之碑」の前で手を合わせる
遺族の方々の姿を見る度に涙で画面が曇る。
今年は30年の節目になるせいか
朝からテレビ、ラジオ、ネットのニュースも
数多く報道されている。
そんな中、あるテレビ局のニュース画面で
とんでもない光景が目についた。
亡くなった家族の墓標の前で
手を合わせ祈る遺族の方の斜め上から
カメラを構えているバカ者がいたのだ。
しかも複数名。

多分メディア関係のカメラマンだろうが
遺族の表情を写真におさえたいがための
ポジションなのだろう。
しかしその場所は遺族にとってはお墓も同じ
聖地みたいなもののはず。
そんな場所に部外者が土足で上がり込むような
無神経さが許される場所ではないはずなのだ。
事故を風化させないよう
各メディアがこの事故のことを
報道をするのは良いことだと思う。
しかし興味本位だけに突き動かされ
本質を失った報道のやり方には
憤りさえ覚える。
マスコミも「マスゴミ」だの「懲らしめてやらねば」
などと言われないよう
節度を持った報道をするよう
姿勢を正してもらいたいものだ。